従来のように過去の経験や実績を聞くだけの面接では、嘘をつかれる場合もあるので、良い人材を見極めることは困難です。
また、そのような面接では、未経験の応募者を採用することができないので、人手不足の時代においては大変厳しい状況が予想されます。
それでは早速採用面接における良い人材の見極め方を紹介していきます。
1.「良い人材」とは何か?求める人物像・要件を明確にする。
そもそも「良い人材」とはなんでしょうか?
結論から言うと業界・業種や主にどのような業務を行うかによって変わってきます。
例えば「事務系」の職種で、バリバリの体育会系の人材が必要でしょうか?もちろん体育会系でも問題ないですが、より重要なのは「タイピングが早いか?」「Excelが使えるか?」などではないでしょうか?
つまり「どのような人材を採用したいか?」を明確にすることが「良い人材」を見極める上で重要となってきます。
2.採用基準を明確にしておく
採否の基準や指針をある程度決めておくと、自ずと面接形式や採用方法が決まってくるので、スムーズに採用を行うことができるでしょう。
事務系の採用であれば「パソコンが好きじゃない人は不採用」。販売系であれば「第一印象が悪ければ不採用」などある程度割り切って考えることが必要になります。
また、他の人が面接を行うこともある場合は採用基準のマニュアルを作ることをおすすめします。書面化することによって、採用基準がより明確になり採用後のミスマッチを減らすことができます。
3.「良い人材」を見極めるための確認・質問リストをあらかじめ用意しておく。
「良い人材」をの見極めるための質問をあらかじめ用意しておきましょう。
業種ごとの確認・質問リストをいくつかご紹介致します。
事務系
- 前の職場で担当していた仕事内容(詳しく訊くこと)
- 仕事の手際の良さ(100マス計算などを行うことで、思考のスピードや計算ミスの数などを計ることができます。)
- 前の職場での実績(成果など)
販売系
- 第一印象はどうか?
- 人柄チェック(人が好きか?など)
- 前の職場で担当していた仕事内容(どんなものを販売してたかなど)
- 伝え方が上手いか(商品が上手に説明できるか)
営業系
- 第一印象はどうか?
- 人柄チェック(人が好きか?など)
- 前の職場で担当していた仕事内容(どんなものを販売してたかなど)
- 履歴書がまとまっているか?(提案資料作成能力があるか)
- 自社の商品が好きかどうか?(商品に思い入れがある方が情報量が多く、説明能力に長ける。
4.伸びしろがあるかを見極める。
「未経験でも応募可」にしてる場合は、未経験でスキルがない方もたくさん応募が来ます。よって、入社してからの教育になるので伸びしろがあるかを見極める必要があります。
ではどうやって伸びしろがあるかを見極めるのでしょうか?
勝手に成長する人材には共通点があります。
- 人の意見を頭から否定せず素直に聞き入れる。
- 新しいことを柔軟に受け入れる。
- 自分にないものを取り入れようとする。
つまり、変化に強い人です。
変化しない人に進化(成長)は有りえません。
以下の記事も参考までに
社員がみんな「素直で、イイヤツ」–サイバーエージェントが成長し続ける理由
株式会社サイバーエージェント(曽山哲人 氏)|経営者人事対談
5.会社の社風に合うかを確認する。
会社に馴染んで仕事が出来るかも非常に重要です。なぜなら採用には入社準備や教育などの見えないコストがかさむためです。もし様々な労力やコストをかけた人が辞めてしまうと、会社として大きな損失となります。
雇用形態や働き方によっても異なりますが、一緒に働くということは1日のうち3分の1を共に過ごすことが多いです。既存の従業員を守るためにも採用は慎重に行いましょう。
以下の記事も参考になるでしょう。
Googleの最終面接での採用基準「空港で一晩一緒に過ごせるか」 – ライブドアニュース
6.面談だけではなく実技テストを実施する。
面談で分かることには限界があります。特に事務系の仕事や技術系の仕事は実技テストを行うのが有効です。
事務系であれば実際に請求書を作成してもらったり、技術系であればその技術を計るためのテストを実施しましょう。
資格は当てにならないことが多いです。なぜならブランクがあったり、応用が効かない可能性があるからです。
過去の経験を重視する場合は、具体的にどのような業務を行ってきたかを質問するのが有効です。
7.採用面接を行う上で注意すべきこと
その他面接を行う上で注意すべき点をご紹介します。
応募者をリラックスさせる。
面接では応募者をリラックスさせる空間を作りましょう。できれば数人同時に面接を行い、お茶などの飲み物を出す方が良いでしょう。また、会話の中では世間話を織り交ぜたり、趣味の話をきいてみたりすることが重要です。
応募者をリラックスさせることによって、応募者の本音を引き出すことができます。本音が引き出せなければその人が「本当はどんな人なのか?」「本当はどんなことを考えているのか?」などが分からない面接になってしまいます。
よって応募者をリラックスさせることが「良い人材」を見極める上で重要なテクニックとなります。
応募者に「ここで働きたい」と思ってもらえる面接にする。
応募者にも会社を選ぶ自由があることを忘れてはいけません。採用面接の目的は採用・不採用を見極めることだけではなく、採用した人に働いてもらわなければ意味がありません。求職者は「どうしてもあなたの会社で働きたい」と思って面接に来るでしょうか?名の知れた大企業ならともかく中小企業でそのように思って応募に来る人はほとんどいないでしょう。他の会社に面接行ってる可能性もほぼ100%です。採用後、自社で働いてもらうためにも面接時の印象には気をつけましょう。
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